海外学振でイギリスに行く場合のビザ申請

(この文章は、2010年と2012年に僕が経験したvisa申請を元にして書いてあります。申請方法は変更される可能性があるので注意してください。また、間違いがあったり無駄なことをしている可能性もあります。)

イギリスのビザ申請は非常に分かりにくいです。
僕が苦労したので、海外学振でイギリスに行く場合のビザ申請に必要な手続きをまとめておきます。

まず受け入れ先の大学で、Certificate of Sponsorship(昔はWork Permitと呼ばれていたもの)を申請してもらいます。
僕の場合、向こうからメールで連絡が来ましたが来なければこっちから聞いてみましょう。
CoS applicationに必要な書類は、

* CV
* passport
* two signed letters of reference(サインが書いてある推薦書)
* copies of your latest academic qualification, translated into English
by an approved interpreter (+ letter to certify that you will be awarded
your PhD)
* a letter from your sponsor with the following details: your full name
as it appears on your passport, the name of your sponsor, your host
institution, the title of your post, details of your funding
(amount and duration). The letter must also confirm that you will be
returning to your Home Employer when the period of your stay has ended.
(つまり、海外特別研究員証明書。)

PD一年目から海外学振でイギリスに行く場合は、博士がまだ取れてないと思うので修士のacademic qualificationで良いです。
two signed letters of referenceは自分の仕事を知っている人に書いてもらいます。日本人で問題ありません。
海外特別研究員証明書は学術振興会に申請すれば1週間位で発行してくれます。

これらの書類をスキャンしてe-mailで受け入れ先に送ると、一か月位でCoS numberという11桁の番号が送られて来ます。
このCoS Noがあれば、Tier 5(government authorised exchange)という種類のvisa申請ができるようになります。
Tier 5は、2年間有効なので海外学振には十分です。

次は、Visas4UK(http://www.visa4uk.fco.gov.uk/Welcome.htm)にてオンラインビザ申請用紙に入力します。
区分はTier 5(government authorised exchange)です。
入力が完了すると、印刷ページが出て来るので印刷しておきます。

あと Appendix と呼ばれる書類も用意する必要があります。
この書類、なかなか見つけるのに苦労します。
まず、UK Border Agencyのweb site (http://www.ukba.homeoffice.gov.uk/)に行って、
Working in the UK → Temporary workers → Tier 5 (Temporary worker - government authorised exchange) → Applying for a visa
と辿ります。すると右側にVAF 9 Appendix 6が見つかると思うので、開いて印刷して書き込みます。
このAppendixにCoS Noや受け入れ先の住所、スポンサー(学振)の住所などを書きます。
しかし、Appendixは申請時にその場でも書けるので忘れても問題ありません。

あと準備するのは預金通帳です。しばらくイギリスでやっていくだけの資金があるかチェックされます。
日本語の通帳のままではダメです。過去三カ月分の通帳の明細と見開き1ページ目を翻訳業者に頼んで英語に翻訳してもらいましょう。
大阪のビザ申請センター推奨の翻訳業者は、glova(ttp://www.glova.co.jp/)です。大体一万円位かかります。

ビザ申請に必要な書類をまとめると、

*パスポート
*パスポート用証明写真(忘れても申請センターの近くで撮れます。)
*オンラインビザ申請用紙
*Appendix
*預金通帳の原本
*預金通帳の翻訳 (翻訳証明付き)
*海外特別研究員証明書 (CoS No申請のときに準備したやつ)
*your latest academic qualification (CoS No申請のときに準備したやつ)
*オプション(受入の大学からのinvitation letterがあると安心。僕は持って行かなくても大丈夫でした。また、TOEICや英検などの資格があればご自由に。)
*これらすべての書類のコピー(これを忘れると、コピー料金として一枚50円(!)取られます。)

これらを用意したら、ビザ申請センターに行くためのアポイントメントをhttp://www.vfs-uk-jp.com/japan/index.aspxで取ったのち、東京か大阪の申請センターに出向きます。
そこで上の書類を渡して、写真と指紋を取ったら手続きは完了です。

うまく行けば、2週間ほどでビザが張られたパスポートが帰ってきます。
これでビザがとれなかった場合はどうすればいいのかは分かりません。僕はうまく行ったので。

家族を連れていく場合

家族であることの証明として戸籍謄本を用意します。これも業者に頼んで英訳してもらいましょう。
また、ビザを取得する家族全員がVisas4UKにてオンラインビザ申請用紙に記入します。
区分は、
Type: Work
Purpose of Application: PBS Tier5 Temporary Workers
Type of Application: Tier5 TW Partner (配偶者のときはこれ。子供のときはたぶん違うやつを選ぶ。)

家族のビザ申請に必要な書類をまとめると、

*家族全員のパスポート
*家族全員のパスポート用証明写真(忘れても申請センターの近くで撮れます。)
*家族全員のオンラインビザ申請用紙
*戸籍謄本の原本
*戸籍謄本の翻訳 (翻訳証明付き)
*これらすべての書類のコピー

これらを用意したら、ビザ申請センターに行くためのアポイントメントをmain applicant(学振研究員)が全員分取ります。(全員分同時に取れます。) たぶん、main applicantとdependant(家族)が別の日に申請に行っても大丈夫だとは思いますが、詳しいことは分かりません。
ビザ申請センターで全員分の写真と指紋を取ったら手続きは完了です。

これでビザがとれなかった場合はどうすればいいのかは分かりません。僕の妻はうまく行ったので。