ノーリミットホールデムのキャッシュゲームは何ハンドで収束するか?

オンラインポーカーをやっていると、上ぶれをしたり下ぶれをしたりでなかなか成績が収束しないと感じると思います。 どの程度のハンド数をこなすとポーカーの成績は収束するのでしょうか。ここでは、それを大雑把に見積もりたいと思います。 ここではノーリミットホールデム9人テーブルのキャッシュゲームで100BB程度持っていることを想定します。 まず、ポーカーの標準偏差\(\sigma\)を評価しましょう。たぶん大体のプレイヤーは参加率は20〜30%程度だと思います。参加した場合どの程度の金額が行き来するでしょうか? 僕の経験からいうと、
*1%でオールイン勝負
*5%で±20BBの勝負
*20%で±5BBの勝負
*残りは、プリフロップでフォールドするので、ほぼゼロ。
という感じではないでしょうか?よって標準偏差は、 \[ \sigma = \sqrt{100^2 \times 0.01 + 20^2\times 0.05 + 5^2\times 0.2} \sim 10 BB \] となります。上の確率を少しくらい変えても、この標準偏差はあまり変わりません。 よって、中心極限定理より\(n\)ハンドこなした時の統計誤差は、 \[ \sim \frac{10}{\sqrt{n}} BB \] 程度になります。 うまいプレイヤーは100ハンドあたり、数BB稼ぐと言われています。 よって、1ハンドあたりの収入は0.01BB程度です。上の誤差がこの収入より十分小さくなったら、収束したと言っていいでしょう。つまり、\(0.01\gg 10/\sqrt{n}\)ですから、 \[ n\gg 10^6 \] となります。すなわち大体100万ハンド程度こなしてやって実力分が滲み出てくる感じになります。1日1000ハンドこなせば3年くらいで収束します。 1日程度のライブキャッシュゲームがいかに運ゲーであるかが分かりますね。