日本大学文理学部 物理学科

上岡隼人准教授の論文がApplied Physics Letters誌に掲載

 

マグネリ相と呼ばれるチタン酸化物Ti4O7は、低温下の絶縁相と高温下の金属相、その中間の温度域での半導体相と、特異な二段階の絶縁体−金属(I-M)転移を示します。この低温相および中間相では、光誘起により過渡的な相転移を起こせることが知られていましたが、今回上岡准教授らの研究グループは、自由電子吸収に対応するドゥルーデ吸収端の変化に高感度なテラヘルツ(THz)光をプローブとして、このI-M転移の過程を観測しました。特定の作成条件で得た厚さ5μmの極薄な単結晶試料を用いることで、THz光の透過測定が初めて可能となり、過渡的な金属相の出現とその自己増殖過程を改めて見出しています。今後、THzプローブ光のフーリエ解析により時間分解分光を行うことで、中間相における電子状態の解明が更に進むことが期待されます。

 

この成果は、2016年2月18日付で米国物理学協会刊行の「Applied Physics Letters」誌のオンライン版で公開されています。

論文タイトル:Investigation of insulator-metal transition in Ti4O7 using terahertz probe pulse
http://dx.doi.org/10.1063/1.4942602

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